石川島に哀愁の歌ひびき

匠ひびきさんの 白い朝
匠ひびきさん演じる栄二と、伊織直加さん演じるさぶの関係は、「銀ちゃんの恋」の銀ちゃんとヤスみたいなどと勝手に思ってしまいました。更にまたしても昭和のTVドラマで恐縮ですが、「傷だらけの天使」のオサムとアキラみたいでした。
暴走する兄貴分と、そんな兄貴分を一途に慕う頼りない弟分が織り成す人情噺は、琴線に触れるものなのでしょう。
「白い朝」では、特に伊織直加さんがいじらしくて可愛くて、大変魅力的でありました。
匠ひびきさんと伊織直加さんのお二方は、エキゾチックな顔立ちですが、髷姿がお似合いでカッコ良いのは意外でありました。
原作者の山本周五郎は、ミステリーも手掛けていたので、意外な"犯人"を仕立てるのはお手のものなのでしょう。
謎解きの興味もあって結末まで飽きさせず、視聴者を引き込んでしまう力技は、山本周五郎原作の真骨頂といえるでしょう。
エリザベートを彷彿とさせる、お白州の場面から幕開けという演出も、乙なもんだねぇ、でありました。

スカステが余生の友