業界内部は今も昔もドロドロ

朝夏まなとさんの 翼ある人びと
ブラームス交響曲第3番第3楽章は、日本人好みなのか日本語を載せた歌をよく聴きます。ムード歌謡に通じるところがあるのでしょうか。ワルツ第15番もよく聴くメロディで、確かこの舞台でも歌われていたかに思います。ダンスの場面はハンガリー舞曲でした。軽やかな感じで、ダンスもバッチリでありました。
しかし、ドラマチックな場面でよく使われる弦楽六重奏曲はありませんでした。絶対使ってくるとニラんでいたのですが、肩透かしです。
意外と言うべきか、当然なのか、ブラームスタカラヅカさんは相性良いのがわかります。
舞台の方に目を転じると、映像的なビジュアルに拘りをもった演出をされているように感じました。
肝心のストーリーは暗くて重い。芸術家が命を削るようにして作品を生み出す苦悩と葛藤は、見ていてシンドイものがあります。
そこに不倫的な要素が絡んでくるのですから、明るくなりようがないのです。
最後に、ワーグナーに対してあからさまな悪意を感じさせる描き方は、いかがなものか、でありました。

スカステが余生の友