蔦葛木曽棧

私も恍惚の人の領域に入っているのか、国枝史郎の「蔦葛木曽棧」を確かに読んでいる筈なのですが、スッカリ忘れてしまいました。気になると読まねば気が収まりません。青空文庫で読めるので、読んでる途中で思い出したりツマランとなれば躊躇無くポイっと出来るので、読み始めてみました。読んでみますと、確かに読んだ気はするのですが、でも先が気になって読み進めてしまうのは、恍惚の人のなせるワザでしょう。面白いです。国枝史郎の文章は、読んでると何かこう楽しさがムズムズとした感じで沸き上がってくるのです。私はかなり好きですね国枝史郎。久々に楽しい時間を過ごしました。久々と言えば、朝香じゅんさんの「ベルベット・カラー」も久々に楽しめました。バウ公演定番の青春ものですが、登場人物個々の夢が語られるシーンを、夢想のショーとして演出するあたりは、上手い、であります。朝香じゅんさんはバイプレーヤーとしての印象が強いジェンヌさんですが、主演でもナカナカであります。しかし、真矢みきさんが共演されているとミキさんに殆ど持っていかれてしまうので、気の毒ではありました。