クールで知的な昭和の"男前"女優

昭和の国民的ホームドラマ「ありがとう」で"鬼のお勝"役は山岡久乃でありますが、山岡久乃は「宝塚音楽舞踊学校」の33期生とのネット記事を見付け、驚き桃の木一路真輝であります。男役志望で芸名も考えていたとのこと。戦争で舞台に立つことは叶わなかったそうであります。「ありがとう」に出演していた女優さんで、山岡久乃よりタカラヅカ向きと思える方が御一方、いらっしゃいました。奈良岡朋子であります。残念ながら宝塚歌劇団との接点は無いようでありますが、奈良岡朋子が男役として宝塚の舞台に立っていたら、どんなに素晴らしかっただろうと思ってしまいます。女優さんとしても、ビシっと一本筋の通った"男前"な佇まいでありまして、奈良岡朋子タカラジェンヌであったならホレてしまうでしょう。天下の美空ひばりも、奈良岡朋子の厳しさと優しさを併せ持つ"男前"な魅力にヤラレた一人であったようです。また、低く落ち着いた声も魅力的でありまして、ナレーターとしても加賀美幸子と双璧でありましょう。"役者"が揃った「ありがとう」が怪物ドラマとなったのも、肯けるのであります。