毎日でも刮目して見たいのよ

スカステで放送された「カジノ・ロワイヤル」を視聴。昨年の5月、東京宝塚劇場で上演された宙組さんの新人公演であります。これがモンダイの新人公演なのでしょう。何がモンダイなのか?については、述べないことにします。お察し下さい。さて、この新人公演、大路りせさんが主演であります。大路りせさんはナウオン等のトーク番組で拝見する限り、昭和の名女優・太地喜和子さんの瞳を思わせる、妖艶に輝く眼が魅力の、大変美しいジェンヌさんであります。それ程ベッピンさんな大路りせさんであっても、タカラヅカのメイクを施しタカラヅカの舞台に立つと、大路りせさんの個性は喪失し、東京宝塚劇場の客席と舞台の隙間に、埋没してしまっている印象でありました。見本市に展示されるような、典型的なタカラヅカの男役然とした佇まいと言いますか、タカラヅカ軍団の中の平均的戦士に留まっているように、どうしても見えてしまうわけです。冒頭でジェームス・ボンドよろしくカッコ良くキメる大路りせさんですが、敵役の亜音有星さんが登場するや、空間はすべて亜音有星さんの色に覆いつくされてしまい、劇場は亜音有星さんの為に存在しているとしか思えなくなってしまうのであります。大路りせさんにとっては、相手が亜音有星さんではドウにもコウにも仕方ない、ということなのでしょう。今のタカラヅカさんで亜音有星さんの勢いを"止める"ことが出来るジェンヌさんは、朝美絢さんと暁千星さんしかいないでしょう。3桁期生では、聖乃あすかさんと縣千さんに期待が持てるくらいでしょうか。怪物的破壊力を備える亜音有星さんは、今後どれくらい大きな存在になっていくのでしょうか。亜音有星、三日会わざれば刮目して見よ、であります。