老成し達観したJK達の物語

おにいさまへ… 池田理代子原作 手塚プロ製作
残りをイッ気見しました。イッ気見出来るくらい面白かったのです。今更ではありますが、池田理代子先生はストーリーテラーとしても抜群に上手く、物語にグイグイと引き込まれていくのです。また、魅力的なキャラが次々と登場し、前半はそれだけでも楽しかったりします。特に宮様ことフキコ様のキャラは強烈です。私などはツイ宮様目線で見てしまうのです。そうすると薫の君がエラくヤなヤツに見えてしまったりするのです。だってそうでしょ。宮様だけを見つめて欲しいと願う血を分けた妹に、図々しくも馴れ馴れしく近づき、目をかけていたナナコにチョッカイを出し、会長を務めるソロリティを潰され、恋焦がれる辺見武彦を奪われた挙句、結婚そして子供…、そんな幸せを当てつけのように見せつけられる。宮様目線で見れば薫の君は疫病神か悪魔のようであったに違いありません。それなのに薫の君の結婚式に出席し、祝福の拍手をされる場面がありました。何と心が広く優しく慈しみ深い人柄の宮様でありましょう。そんな宮様のその後を妄想してみるのです。宮様は学園卒業後、宝塚音楽学校を受験、面接で「別に、吉本興業でも良かったんですけどね」とトンデモ発言するも見事合格。歌劇団入団後は研2でトップスターの相手役、トップ娘役となる。そしてトップスターと同時に退団し、以降女優として大活躍。と実在の人物みたくなってしまいました。オソマツでした。