満天の星を眺むる…だけど

スカステで「LOCK ON !-スター徹底検証-#37 暁千星」を視聴。この番組は、トップスターだけに与えられる栄誉だけに、暁千星さんが出演されるというのは、非常に感慨深いものがあります。暁千星さんのLOCK ONを視聴出来る喜びと幸せを胸に、味わい尽くす意気込みで視聴致しました。出演者は順当な顔ぶれで、サプライズはありません。出演者の話に反応する暁千星さんの輝く瞳と可愛い笑顔を見ていると、何とも幸せな気分になります。しかし、タメ息が漏れるようなニュースがありました。やはり宙組さんです。105期と108期の男役さんの退団であります。無理もありません。宙組さんはトップと二番手が95期で、二番手さんがトップへの色気を隠さずとなれば、3桁期以降の男役さんは、希望が持てずに去っていくのは致し方ありません。このままの流れでは、宙組さんは、再び暗黒期に突入してしまうでしょう。

週末は悪夢の終末だった

ネトフリで「終わらない週末」(2023年)を視聴。典型的なホラーかと思って視聴を始めました。週末の休暇を過ごす為、郊外の別荘をシェアした一家が、そこで不穏な空気に包まれてしまいます。別荘のオーナーと称する、やたら慇懃な父親とやたら傲岸不遜な娘が夜半に訪ねてきて、泊めろと言ってきます。邪な雰囲気を漂わせる夜の訪問者に、ホラー、サスペンスの始まりを予感させたのですが、物語はもっとヤバイ方向へ突っ込んでいきます。ネットは遮断される、テレビは映らず、電話も出来ない。大型タンカーがビーチに突っ込む、飛行機が墜落する、自動運転の新車が勝手に暴走し、次々に玉突き事故を起こして道路を封鎖してしまう。サイバー攻撃であります。新時代の戦争は、このように戦火が開かれるのかもしれません。自動車の車載ECUが敵国の思うままに操られてしまったら、それだけで大混乱でしょう。EVは消火不可能な火器ですから、可愛い動物のネーミングに誤魔化されウッカリ購入してしまったら、安全保障上深刻な懸念事項になってしまうかもしれません。電気水道ガスなどの生活インフラの制御システムが麻痺してしまったら、お手上げであります。「終わらない週末」は、サイバー戦争の恐ろしさを、ホラーテイストで表現した映画でありました。

明暗分かれる

夏期のドラマは、「Tシャツが乾くまで」だけ良くて他はほぼ全滅というテイタラクでした。「Tシャツが乾くまで」は、毎回、終了間際に視聴者を惹き付ける小ネタを提示しておいて、次週を待て、で締めるという心ニクイ技巧を弄しておりました。脚本がウマい上に、二組の夫婦を演じた役者さんが、それぞれ芸達者だったのも勝因でしょう。その他のドラマでは「告白―25年目の秘密―」が健闘していました。主演の松村北斗は、健気で一途な付き纏い男を好演しておりました。だけど実は相当なキレ者で、ヒロインの窮地を救い出したり、事前に危機を回避させたり、スゴ腕のストーカーをウマく演じていました。「君の好きは無敵」の佐野勇斗については、何も言うことはありません。演技の間口が広く、これからも底知れぬ可能性を見せつけてくれるでしょう。相手役の松本若菜は、私にとっては、もはや大女優の括りです。大器晩成の典型でしょう。そんな松本若菜と佐野勇斗のコンビですから、「君の好きは無敵」のドラマ自体はダメでも、最強タッグの魅力だけで最終話まで見てしまいました。「ラストノート」では、今何かとお騒がせなtimeleszのメンバーである寺西拓人が、内田有紀に食らい付いて行くという敢闘賞ものの演技を見せる奮闘ぶりでした。今後の化け方次第では、飛躍する可能性はあります。以上4人のアイドル俳優の前途は、視界良好と言えるでしょう。対して「マイ・フィクション」の玉森裕太と「一次元の挿し木」の山田涼介は、今後は主演ではキビしい、と言われても仕方のない出来でした。

過去形は偽りの悲しみ

YouTubeのプレシディオチャンネルで、「ロスト・ボディ」(2012年 西班牙)を視聴。この映画、アマプラだとレンタルしなきゃならんが、YouTubeだと無料で視聴出来ます。しかも、面白い。視聴者をアッと言わせるのが目的の、ドンデン返しに注力した作品と言えます。私なども御多分に洩れず、ダマされた、と臍を嚙んだクチであります。演出のダマしのテクニックと言うか、絶対怪しい!というミスリードに誘うトラップが、アチコチに仕掛けられているわけです。で、すべてを知った上で、もう一度気になる場面を見直してみると、初見では見逃してしまうが、ソウ思って見ると、ちゃんとソウいう演技をしているではありませんか。マイッタ。演出が適切なのでしょうが、役者さんもウマい!役者やのうぉ、と思わず唸ってしまうわけです。冒頭から、ソウいう映像をちゃんと提示していて、見逃したの?ちゃんと映しておいたのに、と意地悪くニヤリとする演出家の姿が目に浮かぶようです。素直に、参りました、と負けを認めよう。

怪俳優、試練の三番勝負

ネトフリで「爆弾」(2025年)を視聴。ストーリー自体は、んなこたぁない、の連続で、大した事はなく、ツッコむ気にもならない代物です。しかし、役者さんの芝居バトルの緊迫感に、惹き付けられてしまいました。佐藤二朗が染谷将太、渡部篤郎、山田裕貴の3人を相手に、三番勝負、三人組手で対決するといった趣であります。番外編で伊藤沙莉が狂乱の様相で乱入するのですが、この乱闘騒ぎに佐藤二朗が、文字通り最高潮に達するわけです。怪俳優佐藤二朗でなければ、演じ切ることは不可能と思われる場面です。この映画で見せた怪演技により、佐藤二朗は日本なんちゃら賞を受賞したとの事ですが、当然であります。佐藤二朗の他には、正名僕蔵のイヤミな怪演技が光っておりました。オッサンのバイプレーヤーですが、凡庸な佇まいでありながら、只者でない異様な迫力を発散しておりました。佐藤二朗との直接対決が見たかった、と思ってしまいました。

ひと月先なのに前夜祭

スカステで「エリザベート 愛と死の輪舞 前夜祭生放送」を視聴。宝塚大劇場からの生放送でしたが、放送開始から約20分間は、スタジオから樹里咲穂さんの一人語りでした。樹里咲穂さんのトークの達人ぶりはサスガだったのですが、20分は引っ張り過ぎでしょ。ようやくカメラが劇場に移ったと思ったら、司会の方は、スカステでよく見掛ける方だったのですが、あまり上手な方ではありませんでした。MCがアレだと、トークコーナーがギクシャクしてしまいます。場の固い空気を察知したゲストの明日海りおさんが和んだ空気を醸成させようと、自らお笑い担当を買って出ているようでありました。ゲストに気を使わしちゃイカんだろ。MCの人選ミスでしょう。樹里咲穂さんが、劇場に出ても良かったのではないかと思ってしまいます。さて、久々に花組さんの現況を確認できたわけですが、花組さんでは、聖乃あすかさんがダントツの雰囲気です。ナチュラルメイクのトーク番組などでは、凡庸な印象の聖乃あすかさんですが、タカラヅカのメイクと衣装を纏うと、ザ・男役、へと変貌してしまいます。その他の見どころは、やはり侑輝大弥さんと希波らいとさんのダブル・ルドルフでした。役替わりとは、タカラヅカさんもエゲツないことしますな。ルドルフのイメージとしては侑輝大弥さんですが、舞台バエという観点で言うと、超絶スタイルの希波らいとさんに目が行ってしまいます。あなたはどちらに軍配を?

サイコパスの七変化

ネトフリで「キリング・イヴ」のシーズン4を視聴。「キリング・イヴ」は、可愛い過ぎるサイコパス、ヴィラネルを演じるジョディ・カマーのコスプレ姿を楽しむドラマでありました。その上、サスペンスのスパイスが絶妙に効いており、美しいサイコパスの七変化を堪能出来るドラマでした。ジョディ・カマーの美しさは、甘くて危険な香りのする死のカクテルのようであります。見た目ばかりではなく、心の動きの機微なども、実に上手く演じておりました。そして、ヴィラネルの最期がこの上なく美しい。素晴らしい。二重丸。イヴ役のサンドラ・オーは眉芸の人。所詮はジョディ・カマーの引き立て役ですから、誰でも良かったでしょう。アジア系にする必然性はなかったようです。「キリング・イヴ」は演じる役者良し、作家さんをはじめとするスタッフも良しであります。一方、我が国のドラマに目を転じると、何か秋の風が身に沁みるようであります。