いちご白書はもう二度と

昔流行った歌、「いちご白書をもう一度」の一節に「悲しい場面では涙ぐんでた」というのがありました。NHKBSで1970年の米国映画「いちご白書」をやっていたので視聴したのですが、「悲しい場面」というのが分からなくて、困惑してしまいました。私は「いちご白書をもう一度」は日本のポップス史上に残る名曲だと思っておりましたので、その題材となった映画「いちご白書」も、世界が感動する名作に違いない、と思い込んでおりました。しかし、実際に「いちご白書」を視聴してみると、なーんだ、という感じで、勢い込んで突っ込むも蹴たぐりをカマされ、ヒックリ返された気分です。映画の一場面に「お前が嫌いなわけじゃない、お前の思想が嫌いなだけだ」というのがありました。私は差し詰め「この映画が嫌いなわけじゃない、この映画の思想が嫌いなだけだ」といったところでしょうか。「いちご白書をもう一度」は名曲である、その考えにいささかの翻意も訂正もありませんが、「いちご白書」はもう二度と見たいとは思いませんね。