壮一帆さんの ヘイワードの災難

貴城けいさんの DAYTIME HUSTLER
学業優秀で優等生のヘイワードは、ローレンスという犯罪歴ありのヤンチャ坊主に絡まれ、初恋の女性を取られてしまいます。メンタルが弱く不安定なヘイワードは、思い余って初恋の女性を手にかけてしまうのです。
どういうわけか事件の発覚は免れましたが、ヘイワードの精神を蝕む要因にはなったでしょう。
それでも奮起したヘイワードは、艱難辛苦の末、市長の座に手が届くところまで上り詰めます。
しかし、そこでまたあの悪魔のようなローレンスが目の前に現れます。
ヘイワードはメンタルの弱さからドラッグを常用し、それが元でヤクザに脅されてしまいます。更に出世の為、手切れの品まで渡した女にこれまた脅され、殺してしまいます。
そしてローレンスにまたぞろ婚約者のシルヴィアを奪われてしまいます。
まさに踏んだり蹴ったりのヘイワードです。
哀れなヘイワードが絶体絶命の窮地に陥った刹那、全ての元凶であるローレンスに銃口を向けるチャンスが訪れたにもかかわらず、ヘイワードはローレンスを救いヘイワード自身が銃弾を浴び、仇敵であるローレンスの腕の中で死んでいくのです。
ヘイワードを破滅に追い込み、その婚約者を手に入れたローレンスは皆に祝福され、明るい未来が約束されているかのようなハッピーエンドです。理不尽であります。
ヘイワードの立場からすると、何と怨めしい物語でありましょう。

スカステが余生の友