パリは凪いでいるか

凪七瑠海さんの Je Chante
主人公と相手の娘役さんが出会い、紆余曲折の末二人の仲は引き裂かれて第一幕終了。なんだかんだで再び二人揃うも、悲劇的結末でジ・エンドというタカラヅカさん王道の構成です。
「止まない雨は無い」「雨宿り」といった台詞を伏線として用いる演出は、ウマくて、イヨっ、と声をかけたくなります。
シャルルとジジの出世街道は、都合良く運び過ぎて、棚ぼた感ありまくりですし、ナチスからの逃亡も、よくある展開な感じありまくりです。
しかし、タカラヅカさん的世界を踏み外すことのない安定の展開は、好感度高目キープであります。
妄想 Je Chante になりますが、シュタイネル少佐は、実はイイ奴だったなんてどうでしょう。
ゲシュタボに追い詰められたシャルルとジジを、シュタイネルが身を挺し、味方の銃弾を浴びることで、ジジへの愛とナチスへの反逆を示す、なんてね。
ドイツ将校にもヒーローはいました的な独自目線も、タカラヅカさんにあっても良いのではないか、と思うのでありました。

スカステが余生の友