昭和のアニメ版ベルばらはスポ根テイスト

昔TVで放送されていたTVアニメ版「ベルサイユのばら」を、TMSアニメさんで全話配信して頂けるということであります。大変嬉しい次第であります。今週は第1話から第5話までということで、まだまだ前哨戦であります。しかし、革命前からマリーアントワネットのガチバトルは始まっております。オルレアン公とデュバリー夫人のタッグチームとの対戦であります。マリーアントワネットのタッグパートナーは、言わずと知れたオスカル様であります。45年前のオスカルも実にいい。しかし究極のオスカルと言えば、タカラヅカさんの涼風真世さんにトドメを刺します。話をアニメ版に戻しますと、マリーアントワネット組とオルレアン公とデュバリー夫人の戦いの場面は、かなり梶原一騎テイストが入っているようであります。梶原一騎というと腕力が物を言う暴力装置同士の戦い、みたいに思われてしまいますが、実はかなりインテリジェンスの戦いだったりするわけです。深謀遠慮や搦手を交えて、相手を陥れようとする頭脳戦が、梶原一騎のテイストだったりするわけです。その梶原一騎テイストの系譜に「ベルサイユのばら」は連なっていると思うわけです。池田理代子先生もその辺りについては、"意識的"だったと思われます。しかし、タカラヅカさん版「ベルサイユのばら」は、ひたすら見た目に拘り、頭脳戦の要素をスッ飛ばしてしまいました。植田紳爾の限界がモロに出てしまった格好です。昭和のアニメ版「ベルサイユのばら」は、原作以上に頭脳戦の要素を執拗に描いており、今後の展開に期待が持てるのであります。