柳の下のジュリエット

音月桂さんの ロミオとジュリエット
海外物です。他人の褌で角力をとる形です。エリザベートの成功の夢今一度、柳の下のドジョウを目論み尻馬に乗るコバンザメ・スタイルです。力んだ割には大したことなく、タカラヅカさんのリソースを豪勢に浪費しただけの結果に空しさだけが残りました。歌唱が多過ぎて、そんな台詞も歌にしますか?であり、ウンザリする場面が少なからずありました。一部台詞に置き換えても良かったのでは、と思ったりしたのでした。音月桂さんのロミオがとてつもない美しさだっただけに、一層残念です。細かい台詞まで歌にしてしまうと歌唱のみに気を取られてしまい、演技の幅が限定されてしまいます。ジェンヌさんの持つパーソナルな魅力を封じ込めてしまい、画一化されたものになってしまうような息苦しさを感じます。ホッと出来るような笑える場面もなく、暗く淀み陰鬱な雰囲気に終始し辟易とします。芝居が終われば、華やかなショーが始まるから気分を切り替えてね、とでも言いたいのでしょうが、そうはイカのなんとかです。水夏希さんのバウ公演「ロミオとジュリエット'99」の方が数倍良かったし、ツマランと感じた映画のディカプリオ版「ロミオ+ジュリエット」の方がまだマシだったと思えるくらい、小池修一郎演出のロミジュリは、ダメだこりゃ、でありました。