リリーに色褪せるアナスタシア

タカラジェンヌさんは皆さん例外なく容姿端麗であるというのは、十分承知しているつもりでしたが、遅まきながら和希そらさんの美しさに気付き、ビックリしたのです。宙組さんの「アナスタシア 」であります。マリア皇太后の側近リリー役であります。何の拍子でそうなるのか知りませんが、男役さんが女役に挑む場面が、タカラヅカさんでは時折あるのです。そうなると、思わずグイっと身を乗り出してしまう私は、タカラヅカさんの思惑通り思うツボなのでしょう。そんな配役の奇手もありましたが、しかし何より作品自体の魅力に押しまくられたのです。タカラヅカさんの脚色・演出も良かったのですが、やはり本場のミュージカルは違います。ロシア革命後のロマノフの後日譚は、劇作家さんの絶好の餌食になるようで、「アナスタシア 」視聴の直前に「ロマノフの宝石」を視聴したのですが、作家さんの力量が貧弱過ぎてハナシにならんわけです。瀬川佳英さんの熱演無ければ、途中棄権していたでしょう。話を「アナスタシア 」に戻しますと、私としては和希そらさんと桜木みなとさん演ずる熟年カップルに目がイッってしまいました。それとサブリミナル的に亜音有星さんがチラッと出てきただけで、私の精神状態はどんちゃん騒ぎでありまして、もっと出てこい亜音有星さんであります。「アナスタシア 」を視聴しまして、タカラヅカさんと雖も本場のミュージカルには敵わんのかなぁ、なんて思ってしまったのでした。