勝敗の分かれ目は、愛の深さ

BS松竹東急で、作・演出、三谷幸喜の舞台「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」を視聴しました。コナン・ドイルの創造した超有名キャラを使ったオリジナル作品は、タカラヅカさんでもやっていました。タカラヅカさんの中の作家さんと三谷幸喜を比べてしまうのは、双方に対し失礼で良くないと思うのですが、どうしてもね、であります。結果はというと、申し上げるまでもなく力量の差があり過ぎて、勝負にならんわけです。力量の差ばかりではありません。コナン・ドイルシャーロック・ホームズに対する思い入れ、リスペクトの度合いが段違いなのです。三谷幸喜シャーロック・ホームズは、こんなシャーロック・ホームズを見たかったというシャーロック・ホームズであり、一方タカラヅカさん版のシャーロック・ホームズは、こんなシャーロック・ホームズだけは見たくなかった、というシャーロック・ホームズでありました。原作のファンであれば、原作のイメージを壊してしまうような描き方は、不快感を覚えてしまいます。タカラヅカさん版の作家さんは、若さもあるし、そのあたりがお分かりになっていなかったのでしょう。その点からいっても三谷幸喜は流石、と言わざるをえませんでした。