色褪せぬ昭和の名人芸

1958年の東映映画「ひばり捕物帖 かんざし小判」を視聴しました。美空ひばりさん21歳時の作品と知って腰抜かします。もうこの時点で老成した貫禄すら感じさせられます。すべての芸が、円熟した名人芸であります。映画作品としても面白く、余計で無駄なものは削ぎ落され、のっけからミステリー仕立ての捕物帖世界に誘い込まれてしまいます。東千代乃介の大仰な芝居は、サスガに古臭さを感じてしまいますが、視聴者に有無を言わせず、物語にグイっと引き込んでしまう鮮やかな手腕は、タカラヅカさんの演出家さんに見習って欲しいところです。