名作視聴するもネコに小判なのよね

BS松竹東急で「喜劇 初詣列車」(1968年)を視聴。年初めは昭和の喜劇人、渥美清特集であります。初日と二日目は寅さんもので、以降は~列車もの、拝啓~ものと続くわけです。寅さんは普遍的な魅力に溢れており、国民的人気を博したわけです。しかし、「喜劇 初詣列車」は刹那的なドタバタに終始しており、令和の時代に視聴するには、キツいものがあるわけです。新宿西口の懐かしい光景に、思わず気持ちが緩んだりもしましたが、それだけ。「ハイミナールでラリる」というセリフが平然と出てきたりして、表現の規制等も緩んでた時代でありました。面白くなかったので、口直しにというわけではないのですが、溝口健二の「山椒大夫」(1954年)を視聴。映画に疎い私は、取り敢えず、巨匠と呼ばれる監督の作品にチャレンジしてみようと思ったわけです。昨年はオヅ作品に触れてみたわけで、今年はまず溝口健二であります。「安寿と厨子王」の話は知らぬではありませんが、森鷗外の小説は読んでないし、溝口健二って誰ソレ状態でありました。YouTubeホイチョイ映画生活を見てなかったら、視聴することのなかった映画であります。この映画、外国の権威あるナントカ映画祭のナンチャラ賞を受賞した、偉い作品であります。視聴してみるとドウリで、シーンのアッチャコッチャで、後年パクリ・オマージュされまくってると思い当たったりしたわけです。そう言えば、タカラヅカさんでも「翔んでアラビアン・ナイト」はまんま「安寿と厨子王」でありました。「安寿と厨子王」自体が大した話ではないので、溝口健二作品のイッパツ目「山椒大夫」は、私的にはハズレでありました。