ありきたりな青春物と言う勿れ

大和悠河さんの シンデレラ・ロック
タカラヅカさんの青春グラフィティ物であります。
嘉月絵理さんのゴッドマザーが強烈なキャラで登場し、"掴みはOK"であります。
「シンデレラ・ロック」で主人公が挑むのは、コンテストではなくオーディションですが、これもあるあるのお約束な展開であります。
ここまでは訳知り顔でいられたのですが、オーディションの受ける側と審査する側が後半入れ替わるのです。これはあるあるにはない展開なので、なかなかヤルわい、とニヤリとするのです。
この作家の先生は勘どころをキッチリ押さえていて、安定感抜群である上に、そういう手できたか、という意外性もあったりして視聴していて楽しいわけです。
思い出の指輪など、小道具の使い方も上手であります。
決して目新しくはないのですが、話の展開のさせ方、そして、終幕に向けての物語の畳み方などが見事なのです。
久々に、作・演出家さんの仕事ぶりに魅せられたタカラヅカさんでありました。

スカステが余生の友