最近、無料のBS松竹東急というのにハマっており、有難く視聴させてもらっております。そのBS松竹東急で放送された、劇団新派の「お嬢さん乾杯」を見ました。所謂ストレートプレイというものですが、タカラヅカさんを見慣れてしまった目からするとダンス無し歌無しでは退屈かと思ったら全然そんなことはなく、グイッと画面に吸い込まれてしまったのです。別にどうということのないストーリーなのですが、面白いと感じてしまうのは、役者さんの技量によるものなのでしょう。水谷八重子とか波乃久里子という、イメージだけで言うととてもオソロシゲな重鎮がおりますと、役者さんのテンションが極限までタイトに張り詰められて、それが視聴する側にも伝わってきて、とても寝転んで見るようなことは許されん気になるのです。舞台上のお芝居は、飄々と軽妙に展開されているのですが、内に秘められた熱が引力を生んでいるようです。BS松竹東急では新派さんの他にも舞台のコンテンツがあるようで、今後の放送も見逃せないと思っております。
