これは敵わんわ

遠い昔に夢中になって読んだディック・フランシスを再読してみようかと思い立ち、「度胸」を読んでみました。若い頃と違って、人生も枯れて参りますとイロイロと粗探しみたいな意地の悪い感覚で読んでしまうのです。突っ込みどころが結構ございまして、若かりし頃は気にせず読んでいたのか、と少々不思議な気がしたのです。主人公とヒロインの恋物語が、結果どうなったのか?がナゾのまま終了。これはイケません。タカラヅカファンであれば、許さないでしょう。次っ。東映時代劇の「旗本退屈男 謎の珊瑚屋敷」を視聴しました。退屈の殿様の手下役に品川隆二が扮しておりまして、やはり流石に上手い。しっかりと脇が固まりますと、主役の市川右太衛門がより輝きを増すというわけです。この名バイプレーヤー的存在感は、後のTVドラマにおいて近衛十四郎とのコンビで十分に発揮されるのです。次っ。BS松竹東急でブロードウェイ・ミュージカル・シネマ「パリのアメリカ人」を視聴しました。ブロードウェイ・ミュージカルに触れるのは初めてでありまして、これはスゴイと思いました。何がスゴイのか分からないのですが。これはタカラヅカさんでも敵わんわ、と思いました。何がどう敵わんのか分からないのですが。ガーシュインの超有名スタンダードを、あたかもこの作品の為に書き下ろした曲のように当てはめてしまう手腕には、脱帽、であります。舞台をコンテンツとして見せる手腕も素晴らしく、TCAさんも見習って欲しいと思いました。何をどう見習うのか、分からないのですが。