模造品のダンディズム

21年星組さんの「モアー・ダンディズム」の視聴を始めて、やはり気になったのは客席の手拍子でした。私にはかなりの違和感を覚えるのです。4拍に4拍手は、気持ち的によろしくありません。舞台と客席を一体化させるという好意的な見方もあるのでしょうが、私には違和感以外の何物でもありません。だけど、星組さんの歌とダンスは、スマートでとてもカッコ良いのです。特に舞空瞳さんは、顔小さッ、手足長ッ、スタイル良過ぎッとなり、とても良いのです。そんな舞空瞳さんを挟んで愛月ひかるさんと瀬央ゆりあさんが脇を固める図になった時、突然、95年花組さんの「ダンディズム」が見たくなり、そちらに切り換えてしまいました。そしたら真矢みきさんがカッコ良いし、純名里沙さんが可愛いのです、コレが。確かに真矢組から四半世紀の時を経ての礼組ですから、歌とダンスは格段に進化し、洗練されている礼組ではあります。しかし、私は真矢組を推すのです。真矢みきさんのザラついた外連味だらけの舞台が、何とも好きであります。真矢みきさんに続く愛華みれさんと紫吹淳さんが、これまたあだ花の紛い物っぽさを撒き散らしております。これは最早、イミテーションのような毒々しくてクドいギラつきを、意図して表現しているように思えるのです。ここまで来ると単に好みのモンダイでしかないのですが、私は断然、真矢みきさんの花組さんの方が好きだと思ってしまうのでした。