昭和の歌姫が見せつけた底力

BS-TBSで「中森明菜 女神の熱唱 ~新たな歌声&独占メッセージ~」が放送されましたので、視聴しました。明菜さんの歌声を聴いておりますと、歌い手さんの価値は決して歌唱テクニックの巧拙や声量ではない、と言いたくなってしまいます。五線譜に表れない奥深いところに届く音を発せられる歌い手さん、それが明菜さんであり松田聖子さんでしょう。昭和の歌姫と言われた明菜さんや聖子さんは、加齢により声が低くなっており、ご自身も昔のキーでは歌えないと申しております。年齢を重ねることで失う物もありましょうが、ネガティブな物も含めて得る物もあろうかと思います。それらをすべて包み込んで歌唱として表現する能力こそ、歌い手さんの真価ではないでしょうか。明菜さんに続いて、23年星組さんの「ディミトリ」を視聴しました。礼真琴さんは上手く歌ってらっしゃると思います。しかし、昭和の歌姫の足もとにも及ばない印象です。「ディミトリ」が作品としてツマラナイので、それに足を引っ張られたのかもしれません。