黄昏時のエレジー

昔の動画を、収録時とか時代性とかそんなのみんな蹴っ飛ばして、今の感覚で見てるのですから、悲劇が起こるわけです。時間の感覚が麻痺しているのです。ですから、OGさんの若かりし頃の麗しいイメージが、今でも頭の中を支配しています。そんな状態で現在のリアルな姿を見てしまうと、イメージと現実との激しいギャップに、暫しボー然としてしまうのです。時の流れという残酷な仕打ちに打ちのめされ、現実をマザマザと見せつけられて、身も心も地球の引力に屈して沈んでしまうのです。録画しておいたスカステの番組を、視聴始めてすぐにやめてしまいました。ありのままの現実を受け入れることに、耐えられそうもなかったからです。しかし、ひとは人生の精算をいつまでも拒否できないのです。暗闇の中、遠くの方から徐々に近づいてくる靴音のように、カウントダウンは容赦なく進んでいるのです。「小林一三 生誕150年祭!!! ~Finale Grand~」を視聴出来なかった話。