調香師、革命渦に巻き込まれ

紅ゆずるさんの ジャン・ルイ・ファージョン
法廷から幕が開き、被告の述懐に沿って物語が動き出すというのは、エリザベート以来、パターン化されているのでしょうか。どうでもいいことですが。
宮廷から見たフランス革命がベルばらなら、これは香水商という一市民から見たフランス革命ということなのでしょう。
作・演出家先生の目のつけどころがイイネ!と思ったので、いいねボタンをポチっとしたいところです。
狂信的な革命至上主義者。
自分と家族の平穏が第一の小市民。
そういった人々を描き、決してファージョンやフェルゼンのようなヒーローばかりではなく、フランス革命の裏側に蠢く存在も見過ごすわけにはいかない、ということなのでしょう。
革命派の横暴に敢然と立ち向かう、スカーレット・ピンパーネルのようなスーパーマンは登場しません。
小心な市民の意志が集まり、渦となって歴史のうねりを起こすことも可能であるということです。
逆に我々小市民の側は、メディア等の煽動やプロパガンダに惑わされないよう、十分留意したいものです。

スカステが余生の友