合理的にあり得る令和の多羅尾伴内

脚本・演出がダメダメでツマランでも、演じ手の魅力で視聴後面白かった、となる場合があります。亜音有星さんや縣千さんの新人公演で、それを経験しているわけです。そんなTVドラマが「合理的にあり得ない」で、主演の天海祐希さんの魅力がなければ、間違いなく見ません。天海祐希さんについては、女優さんとして、何かイケ好かないな、という先入観で忌避していたのです。こういう根拠のない思い込みはイケないことだと、思い知らされました。タカラジェンヌとしても、天海祐希さんはそれ程とは思ってませんでした。レッド・バトラー役では天海祐希さんより和央ようかさんの方が良いように、私には見えたのです。偏狭な見方で私の目は雲ってたのですね。「合理的にあり得ない」の天海祐希さんに、脱帽致します。多羅尾伴内的変装による潜入捜査も、ワザと見え透くようにリアリティーを排除して演じておられる。神ワザとしか思えません。どうせツマランのだろうと、ポイッする気マンマンで見始めたのですが、今では第3話が楽しみになってしまいました。天海祐希さんに限っては、元宝塚トップスターという肩書きは、不要どころか邪魔でありましょう。天海祐希さんは、それ程傑出した快女優であります。